単発派遣ではなく短期派遣で働きたい看護師さんへ
看護師として、単発派遣で働くことにはメリットとデメリットがあります。まず、メリットは職場の人間関係にそこまで深く関わる必要がないため、目の前の仕事に集中しやすいということ。病院は職場によっては派閥ができていたり、特定の人間が現場で発言権を持っていたりと複雑なしがらみがあったりします。また、色々な病院を見てまわることができるのも単発のいいところです。本来求人では分からない情報を肌で感じながら集めることができます。逆に、デメリットとしては「一日で辞めてしまう」という認識が雇う側にも現場の人間にもあるので多くの事を教えてはもらえません。また、単発で働く看護師には人間関係の善し悪しを見せないよう、よそよそしく振る舞うこともあるでしょう。よって一日では思ったよりもその病院の情報は得られず、いい職場なのかどうか、判断できないこともあります。
そこで、お勧めしたいのが短期派遣での募集です。期間は1ヶ月〜2ヶ月ほどで、繁忙期が明確に分かる検診センターや、新薬開発が立て込んでいる時期の臨床開発の現場、また花粉症やアレルギーなどの患者が増える春と秋の耳鼻科や皮膚科、小児科などでの募集が比較的多くなっています。また、少しでいいので手伝って欲しいと考えている老人ホームやデイケアセンターなどからも需要があります。短期が単発よりもメリットが多い点として、「より多くのことを学べる」という点があります。正社員と同じというまではいきませんが、無期限で働く非常勤と同じような扱いとなるため、ある程度のことは教えて貰えます。また、信用の度合いも違うのでその職場がどういう組織で成り立っており、人間関係はどうか、発言権を持っているのはどうかを確実に伺い知ることができるでしょう。
短期派遣の求人を探し、単発よりも長く働きたいと思っている方におさえておいてもらいたいのは、「1〜2ヶ月で何を成し遂げるか目標を定める」ということです。アルバイトと同じように学んでも、短期には昇給はあり得ません。何も考えずに目の前の仕事を続けていると、あっというまに契約が切れてまたゼロからのスタートに戻ってしまいます。安い時給で違う職場を2ヶ月単位で移動し続けても、学びや目標が1つひとつしっかりとしていなければ意味のない時間だけが過ぎてしまうでしょう。一度1年ごとのスパンで成長プランを考えたり、収入に関して目標を見据えてから求人を探すとブレがありません。時折とても忙しくハードな職場で働くこともあるかもしれませんが、何か辛いことや失敗があっても目標にブレがなければ2ヶ月の契約が終わった後にまた改めて挑戦することができます。短期派遣に必要なのは、計画性と心の切り替えです。それを抑えることができれば、同じ1年でも通常の非常勤募集の看護師よりも多くのものを吸収し成長することができます。